プラントベースの食生活で健康的に過ごすために、栄養について少し知っておくと安心です。動物性の食品に多く植物性の食品に少ない栄養素として、タンパク質や鉄分、ビタミンB12がよく知られています。この記事では、ヴィーガンやベジタリアンに不足しがちなビタミンB12とは何か、プラントベースの食生活へのビタミンB12の取り入れ方を解説します。
栄養の知識を増やして、より健康的なプラントベース生活を気持ちよく送りましょう。
プラントベースの食生活で健康的に過ごすために、栄養について少し知っておくと安心です。動物性の食品に多く植物性の食品に少ない栄養素として、タンパク質や鉄分、ビタミンB12がよく知られています。この記事では、ヴィーガンやベジタリアンに不足しがちなビタミンB12とは何か、プラントベースの食生活へのビタミンB12の取り入れ方を解説します。
栄養の知識を増やして、より健康的なプラントベース生活を気持ちよく送りましょう。
【目次】

ビタミンと聞くと、ビタミンCに代表されるように果物や野菜に含まれているというイメージがありますが、すべてのビタミンが植物から摂れるわけではありません。
ビタミンB12の基礎を知っておきましょう。
ビタミンB12はビタミンB群のひとつで、血液をつくるのを助けるのが主な役割です。そのほか、脳や神経の健康を保ったり、貧血の一種である巨赤芽球性貧血を予防したりすることにも役立つといわれています。
厚生労働所によると、18歳以上の1日の平均摂取推奨量は2.4マイクログラム。1マイクログラムは100万分の1グラムなので、かなり少量といえます。1日あたり2.4マイクログラムといっても、ビタミンB12は一度摂取すると肝臓に蓄積され、必要なときに備えて長く体内に保たれる性質があります。ビタミンB12を食べ物から摂取しなくても、ある程度は腸内細菌によってつくられるんだとか。
そのため、ビタミンB12が不足して欠乏症の症状が現れるのは摂取をやめてから数か月後、人によっては数年後ともいわれています。
「ヴィーガンに挑戦してみたけど、身体の具合が悪くなったのでやめた」というケースが度々あります。ビタミンB12の欠乏症はすぐには表れないので、ヴィーガンになってすぐに症状が現れたなら、鉄分不足などによる貧血が原因として考えられます。
ほうれん草や小松菜などの野菜にも鉄分は豊富に含まれているので、動物性の食品を食べなくても貧血の対策は可能です。
「ヴィーガンは貧血になりやすい」といわれていますが、少し栄養に気を付けるだけで簡単に改善できます。
必要な摂取量が少量で長く身体に保たれるとはいっても、不足すると欠乏症になります。
ビタミンB12は血液をつくるのを助け脳のはたらきを助ける栄養素なので、長く不足すると貧血、頭痛、記憶力が落ちるといった症状が現れます。また神経に影響するので、手足のしびれ、感覚が消える、動悸やまいが起こることもあるそうです。
欠乏症を防ぐためにも、ビタミンB12の摂取を心掛けるに越したことはありません。
ビタミンB12は主に肉、魚、貝などの動物性食品に含まれています。
【ビタミンB12の含有量(100gあたり)】
| しじみ | 68.4マイクログラム |
| 牛レバー | 52.8マイクログラム |
| いくら | 47.3マイクログラム |
| まさば | 12.9マイクログラム |
| 卵黄 | 3.9マイクログラム |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表」
ペスカタリアンやフレキシタリアン、ベジタリアンの人は、お魚や卵からビタミンB12をまかなうことができます。
動物性食品に多く含まれることからビタミンB12は動物性由来の栄養素と思われがちですが、実は違います。
ビタミンB12は土の中にいる菌によって生成されるのです。最近は農薬によってビタミンB12を生成する菌の数が減っているといわれています。なぜお肉などに土で生成されるビタミンB12が含まれるのかというと、草食動物は草と一緒に土を摂取しているからといわれています。
動物性食品だけでなく、土を通る井戸水にもビタミンB12が含まれ、今のように水処理場といった施設で水を消毒するようになる前は、人は水からビタミンB12を摂取していたともいわれています。

残念ながらビタミンB12が含まれる植物性の食品はないといわれています。
長い間、海苔やわかめといった海藻類や一部の原木しいたけにビタミンB12が含まれているといわれてきましたが、最近の研究ではそれが否定されているものも多くあります。
確実にビタミンB12を身体に取り入れるために、3つの方法をご紹介します。
一番取り入れやすいのはなんといってもサプリ。
一日に必要なビタミンB12は2.4マイクログラムですが、市販のサプリには1回分あたり100マイクログラムもビタミンB12が含まれています。ビタミンB12は身体の中に長く保たれますし、1回に100マイクログラムも摂取できるなら、当然毎日サプリを飲む必要はありません。
「推奨摂取量よりずっと多く摂取して、過剰摂取にならないの?」と思った人もいるかもしれませんが、大丈夫。ビタミンB12は多量に摂取しても、身体に悪影響はありません。カロリーやコレステロールと違うので安心ですね。
「サプリには何が入っているの?サプリ自体が動物性なのでは?」
という疑問を持つ人も当然いるでしょう。
サプリに含まれるビタミンB12は、ほとんどが動物性ではなく、微生物によって生成されたもの。動物由来ではないことを確認して、利用しましょう。
エネルギーバーなど、一部の栄養強化食品にビタミンB12が含まれています。
【1本37gあたりに含まれるビタミンB12】
| シリアルホワイト | 0.8~2.7マイクログラム |
| シリアルチョコ | 1.3マイクログラム |
| シリアルブラック糖類80%オフ | 0.7~2.6マイクログラム |
※一部の食品には乳などの動物性原材料が使われています。
明治ビオママシリーズは妊婦さん向けの栄養強化食品。ビタミンB12は妊娠中や授乳中にはより多く摂取することが推奨されているので、妊婦さん向けの食品に多く含まれています。
村上農園は、品種改良や栽培技術を用いて高成分野菜の開発に取り組んでいる会社。広島大学との共同研究によって、日本初のビタミンB12を含むかいわれ大根の開発に成功しました。ビタミンB12の生成には、微生物を使っているため動物由来のものではないそう。これならヴィーガンの人にも安心です。
マルチビタミンB12かいわれにには、1パック100gあたり22~130マイクログラムものビタミンB12が含まれています。
100g食べるだけで10日分かそれ以上のビタミンB12が摂取できる計算になります。マルチビタミンといっても見た目や味、調理方法は普通のかいわれ大根と変わりありません。サラダに入れたりサンドイッチに入れたりと、普段の食事に取り入れやすいのが魅力です。
取扱店は少ないようですが、通販でお取り寄せができるそうです。
ビタミンB12は水溶性なので、水に溶けやすい性質があります。
食べる前に軽く水洗いするくらいならいいですが、水につけっぱなしにしているとせっかくのB12が溶けてしまうので注意しましょう。かいわれを汁物に使う場合、調理中にビタミンB12が溶け出します。スープなど汁ごと食べられるメニューに使うといいでしょう。
サラダにして生食するのもいいですが、加熱しても大丈夫。オーブン料理のアクセントにも活用できます。
ただし炒め物にする場合は、水と同じように油にビタミンB12が溶け出すことがあるので気を付けましょう。
村上農園のホームページにはマルチビタミンB12かいわれを使ったレシピが紹介されています。お肉やお魚を使ったものもありますが、参考までに見てみると調理のアイディアが浮かぶかも。
村上農園のホームページ:https://www.murakamifarm.com/products/kaiware_b12/
ビタミンB12は、少量で足りる上に身体に蓄積されるので不足しにくい栄養素。それでも貧血や頭痛といった欠乏症に備えた、生活に取り入れやすい摂取方法をご紹介しました。
食事のスタイルがプラントベースでもそうでなくても、ある程度栄養の知識があると健康管理がしやすいはず。
少しずつ知識を取り入れて、健康的な食生活を実現しましょう。