植物由来の食品をメインにしたヴィーガンの食生活ですが、調味料を上手に使えば、さまざまなアレンジメニューを楽しむことができます。なかでも日本の調味料文化に目をむければ、その味わいの奥深さ、そのバリエーションの豊かさに驚かされます。今回は、その日本の調味料を紹介するとともに、さまざまな食材を組み合わせてオリジナルの調味料とその使い方を紹介します。読んでいるうちに、頭のなかで「あれとあれを組み合わせたらおいしそう・・・!」と想像が膨らむことまちがいなしです。さっそくみてみましょう。
麹が大活躍!日本で簡単で手に入る調味料を使用したヴィーガンにおすすめの簡単ソースレシピ10選!
- テーマ
- ヴィーガン用調味料・ソースレシピ
- 執筆
- ヘルスフードカウンセラー
【目次】
ヴィーガンが使いやすい調味料
日本はヴィーガン用ソースに必要な調味料が手に入りやすい

日本はとってもヴィーガンにやさしい国だと知っていましたか?日本の食生活を見てみると、お米を中心として、みそ汁やおつけものなど、プラントベースの食品に囲まれていることがわかります。海藻、豆腐やこんにゃくなどの食材もたくさんあり、煮物やおつまみなど、さまざまなレシピが各家庭にあります。また、ブイヨンやマヨネーズなど動物性の調味料が多用される西洋料理に比べて、みそやしょうゆなど、日本の調味料は大豆や米を主原料にしています。さらに注目したいのは、みそやしょうゆづくりにかかせない米麹。米麹からは、塩麹や甘麹(甘酒)も作ることができ、そのバリエーションの豊かさには本当に驚かされます。ここでは、そんな日本の調味料を中心に、ヴィーガンが使いやすい調味料を紹介します。
塩
塩には、海水を煮詰めたり天日で乾かしたりしてむかしながらの製法でつくられる粗塩、電気分解でナトリウムイオンをとりだした精製塩、岩からとれる岩塩などがあります。海水や岩にはさまざまなミネラルが溶け出しており、それを結晶化させた塩は、調味料であるまえに、人が生きていくために必要不可欠なものです。選ときには、なるべく自然由来のものを選ぶようにしましょう。最近は、さまざまなスパイスを調合したスパイスソルトも発売されており、使い分けによって料理の幅もひろがります。
みそ
大豆と塩、米麹を発酵させてつくられるのが、みそです。材料や配合のちがい、大豆のつぶし加減、発酵の度合いによっても味がかわり、全国各地に郷土みそがあります。発酵の過程で必須アミノ酸やビタミンが生成され、とても栄養素の豊富な調味料です。
しょうゆ
しょうゆは、大豆、小麦に麹を繁殖させたしょうゆ麹に、食塩水をまぜて発酵させてつくります。しょうゆも発酵・熟成過程でアミノ酸やブドウ糖が生成され、うまみを醸し出していきます。こいくちしょうゆ、うすくちしょうゆ、たまりしょうゆなどの種類があります。
塩麹
米麹に塩と水をいれ、発酵させてつくった調味料です。食材をつけておくことでうまみが増したりやわらかくなったりして、おいしく食べることができます。アミラーゼなどの消化酵素がおおくふくまれ、調理につかうことで、消化をうながします。
【塩こうじの作り方】
- 清潔な容器に、ほぐした米麹200g、塩100gを入れ、まぜあわせます。
- 水400gを入れて、よくまぜます。
- 蓋をしたら直射日光のあたらない冷暗所で保管します。
- 1日1回かきまぜて、1週間ほど熟成させたら完成です。
しょうゆ麹
米麹にしょうゆをいれて発酵させたものがしょうゆ麹です。煮物や炒め物に足すことで、ぎゅっと味に奥行きがでるようになります。
【しょうゆ麹の作り方】
- 清潔な容器にほぐした米麹100gを入れ、しょうゆ100ccを加えてよくまぜます。
- 蓋をしたら直射日光のあたらない冷暗所で保管します。
- 麹がしょうゆを吸って水分が少なくなったら、ひたひたになるまでしょうゆを足します。
- 1日1回かきまぜて、1週間ほど熟成させたら完成です。
甘麹
お粥と米麹をあわせて発酵させると甘麹ができます。50度前後で保温することで麹菌がはたらくと、お米のでんぷんがブドウ糖にかわり、ぐっと甘味がでてきます。甘麹の甘みは、砂糖と違い、ゆっくり吸収されるので、急激に血糖値があがることなく、体への負担も少なくすみます。
【甘麹の作り方】
- ごはん1合分(約330g)と水300gをまぜて火にかけ、おかゆをつくります。
- 炊飯器におかゆとほぐした米麹150gを入れてよくまぜます。
- 炊飯器にふきんをかけ、ふたをしないで12時間ほど保温します。
- 甘味がでてきたら完成です。鍋にうつして火にかけて、発酵をとめます。
昆布茶
西洋ではチキンブイヨン、日本では鰹だしなど、味のベースの多くは、動物性のものが使われています。そこでヴィーガンが注目したいのが、昆布の旨みを簡単にあじわえる昆布茶。調味料にすこし加えるだけで、ぐっと味がふかまります。もちろん、ベジタリアン・ヴィーガン向けに植物性のだしも商品がたくさん出ているので、食べ比べてみてお気にいりをみつけるのもいいかもしれませんね。
酢
お寿司やマリネに重宝するお酢も、米と米麹からできています。そこに酵母をくわえて酢酸発酵したものが米酢です。ぶどうからつくられたワインビネガーやお酢にりんごをつけこんだりんご酢など、さまざまな種類のお酢があり、酸味や甘みもそれぞれ違うので、料理にあわせて使い分けることをおすすめします。
クルミやピーナッツナッツなどのナッツ・ごま
刻んで混ぜ込んだり、ペーストにして混ぜ合わせたりすることで、調味料に風味ゆたかなコクをプラスしてくれます。ナッツはビタミンやミネラルも含まれているので、ぐっと栄養価も高くなります。
にんにく、しょうが、ねぎ、にらなどの薬味
香りや辛みを加えるこれらの薬味は、調味料にプラスすることで、食欲を刺激したり、消化を促進したりするはたらきがあります。夏にはみょうがやシソ、冬にはねぎやゆずなど、季節の変化を感じながら取り入れると、食卓が豊になりますね。
野菜
プラントベースの食事をしていると、野菜それぞれに個性豊かな味があることに気付くはずです。タマネギの甘みとにんじんの甘みはそれぞれ違います。おいしい野菜は、塩をかけて味わうだけでも十分楽しめます。ときには、料理の材料として使うだけではなく、その味と対話しながら、調味料を作ってみてもおもしろいですよ。
手作り調味料10選
①塩麹と豆乳のマヨネーズ

まろやかなうまみの塩麹と豆乳をまぜると、プラントベースのクリーミーなマヨネーズができます。そのまま生野菜にディップしたり、はるさめや蒸したじゃがいもにあえたりしてサラダにするのもおすすめです。
【材料】
- 塩麹 大さじ1
- 豆乳 50cc
- 菜種油 80cc
- リンゴ酢 小さじ1
- 塩コショウ少々
材料をブレンダーで攪拌したらできあがりです。分離しやすいので、2~3日のあいだに使い切ってください。
②ねぎしょうゆ麹
しょうゆ麹に刻んだねぎをたっぷりいれたねぎしょうゆ麹はうまみたっぷり!そのまま豆腐にかけたり、じゃがいもやキャベツを炒めたり、チャプチェや焼きうどんにしたり、さまざまな料理に応用がききます。
【材料】
- しょうゆ麹 大さじ3
- 甘麹 大さじ1
- 細ねぎ(小口切り) 1本
- しょうが(すりおろし) 小さじ1
- ゴマ油 大さじ1
材料をすべてまぜるだけでできあがりです。
③麹のキムチソース
塩麹と甘麹に唐辛子をまぜてつくるキムチソース。塩もみした大根や白菜を漬ければ、発酵の力でマイルドなキムチができます。できたキムチを刻んでご飯と一緒に炒めれば、簡単にキムチチャーハンのできあがり!
【材料】
- 塩麹 大さじ3
- 甘麹 大さじ1
- しょうがすりおろし 小さじ1
- にんにくすりおろし 小さじ1
- りんごのすりおろし 30g
- 韓国唐辛子 30g
- 昆布茶 小さじ1
材料をすべてまぜるだけで完成です。
④きのこソース
きのこのうまみたっぷりのソースは、お湯をそそいでスープにしたり、パスタのソースにしたり、ご飯を炒めてピラフにしたり、いろいろな料理に活躍します。
【材料】
- きのこ(しいたけやまいたけ、しめじ、えのきなど好きなきのこをミックスして) 100g
- しょうゆ麹 大さじ3
- 菜種油 大さじ3
- にんにくのすりおろし 小さじ1
フライパンに菜種油を入れ、にんにくを炒めます。香りがでてきたら、みじん切りにしたきのことしょうゆ麹を入れ、きのこがしんなりしたらできあがりです。
⑤トマト塩麹
これは簡単!トマト缶と塩麹、少しのオイルをいれるだけでできるヘルシートマトソースです。塩麹のうまみとトマトのうまみが相性バツグンです。ミネストローネにしたり、ミンチタイプのソイミートを入れてミートソースにしたり、カレーパウダーをいれてカレーにしたり、バリエーションがひろがります。
【材料】
- カットトマト缶 1缶
- 塩麹 50g
- オリーブオイル 大さじ1
材料をまぜてできあがりです。
⑥みぞれポンズ
冬にゆずを見つけたら、作ってもらいたいみぞれポンズ。温めた厚揚げや揚げたてのソイミートから揚げにたっぷりかけて食べてみて。ゆず果汁を、カボスやシークヮーサーなどに代えても違った味わいを楽しめます。
【材料】
- 大根 10センチ(皮をむいてすりおろす)
- ゆず果汁 大さじ2
- しょうゆ 大さじ3
- 昆布茶 小さじ1
材料をまぜたらできあがりです。
⑦たまねぎマリネソース
和洋中、どんな料理にも合わせやすいたまねぎは万能野菜です。カレーに至っては、アメ色たまねぎを味のベースにしているほど。また、たまねぎは血液をさらさらにするはたらきがあり、積極的にとりたい食材のひとつです。このマリネソースはストックして、ピクルスがわりにサンドイッチにはさんだり、カレーに添えたり、サラダに混ぜ込んだり、いろいろ使えるので便利です。
【材料】
- たまねぎ 2分の1こ(薄くスライスする)
- 酢 100cc
- てんさい糖 大さじ1
酢とてんさい糖を鍋にいれ、火にかけててんさい糖をとかします。そこにたまねぎをつけて、3日ほど寝かせたらできあがりです。
⑧ほうれん草ペースト
茹でたてのほうれん草を口にいれ、その甘みに驚いたことがあります。ジェノバソースは有名ですが、繊細になったヴィーガンの舌には、旨味がじんわり感じられるほうれん草ペーストがおすすめ。パスタにしてもよし、ピザにしてもよし、カレー粉を入れてサグカレーにしてもよし、にんにくをぬけば、お子さんも一緒に食べられます。
【材料】
- ほうれん草 茹でて100g
- 塩 小さじ4分の1
- 豆乳 大さじ1
- オリーブオイル 大さじ3
- にんにく 1かけ
- 好みでくるみ 20g
すべての材料をフードプロセッサーにいれて、まぜるだけで完成です。
⑨ピーナッツみそペースト
無糖のピーナッツバターを見つけたら、試してもらいたいのがみそペースト。おにぎりにつけて焼きおにぎりに、豆腐につけて田楽に、そしてカレー粉をまぜればソイミートにつけてケバブに、サンドイッチにはさんでみても・・・いろいろなおいしさを楽しめます。
【材料】
- 無糖のピーナッツバター 大さじ1
- みそ 大さじ1
- 甘麹またはてんさい糖 大さじ1
材料をまぜればできあがりです。
⑩麻婆ソース
最後に紹介するのが、ねぎしょうゆ麹の進化版、ご飯にぴったりの麻婆ソースです。これがあれば、麻婆豆腐、麻婆ナス、麻婆春雨ができます。ミンチタイプのソイミートや、雑穀のたかきびを入れると、つぶつぶ感を楽しむことができます。
【材料】
- みそ 大さじ1
- 甘麹またはてんさい糖 小さじ1
- 醤油麹 大さじ2
- 豆板醤 小さじ2分の1
- ごま油 小さじ1
- ねぎみじん切り 5センチ
- しょうがすりおろし 小さじ1
- にんにくすりおろし 小さじ1
フライパンにごま油をひき、ねぎ、にんにく、しょうが、豆板醤を炒めます。そこにしょうゆ麹、甘麹、みそを入れ、よくまぜあわさったらできあがりです。


